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水と光―アメリカの文学の原点を探る
入子文子監修/谷口義朗・中村善雄編集

3.11の衝撃は、無自覚に文明の恩恵を享受してきた我々に価値観や人生観の再考、再点検を強く促した。アメリカ文学の研究者たちにも同様の意識が働く。アメリカ文学の原点、取りも直さずアメリカ建国の原点とは、イングランドのピューリタンたちが遥か彼方に自由という<光>と洗礼の<水>を求めて大西洋を渡ったところにある。
本書ではアメリカの文学に<水>と<光>がどのように反映されているかを探ろうとするものである。

ISBN 978-4-87571-065-3
判 型 A5版 上製本
頁数 382ページ
定 価 3,888円(税込)
刊行年 2013年2月



目次

まえがき 入子 文子 

第I部 始まりの時の水と光

第1章 塩辛い砂地に花を探す
─ローリーの「シンシアへの大洋(オケアノス)の書」とヴァージニア事業─ 水野 眞理 
第2章 『緋文字』をとりまく十七世紀の海 入子 文子 

第Ⅱ部 アメリカン・ルネッサンスの水と光

第3章 アメリカン・ルネッサンスの光と影 巽 孝之 
第4章 ポーの水とダーク・キャノン
─「丘の上の都市」から「海中の都市」へ─ 伊藤 詔子 
第5章 孤独のなかの光
─ホーソーンの『七破風の館』にみる 〈洞窟(グロッタ)〉 の美学─ 妹尾 智美 
第6章 装甲艦の海戦詩
─メルヴィル『戦争詩集』における愛と死─ 舌津 智之 
第7章 アメリカを照らす光
─舞台照明、 エジソン、 スペクタクル 『エクセルシオール』 (一八八三) ─ 常山 菜穂子 
第8章 メディア論者としてのジェイムズ
─光と電気のイメジャリーを読み解く─ 中村 善雄 

第Ⅲ部 現代の水と光

第9章 光を得るヘレン・ケラー
─『私の人生の物語』における自己形成と社会意識─ 里内 克巳 
第10章 コーパスと文学的想像力で見るジグに訪れた光
─“Hills Like White Elephants” 論─ 疋田 知美 
第11章 月の光の下で
─「乾いた九月」のミニーとマクレンドン─ 谷口 義朗 
第12章 フォークナーとモリスンの奴隷制表象と愛の曙光
─『行け、モーセ』と『ビラヴィド』を中心に─ 山下  昇 
第13章 アン・モロウ・リンドバーグと海
─『海からの贈物』を生み出した背景─ 吉原 あけみ 
第14章 テネシー・ウィリアムズの『牛乳列車はもう止まらない』にみる光と影
─実験「装置」としての日本演劇─ 古木 圭子 
第15章 絵本の棚から見るアメリカ
─光と大地の物語五〇撰─ 石原 敏子 
第16章 シルヴィア・プラスの海と自伝神話化 武藤 脩二 

あとがき 中村 善雄 

索引
監修・執筆者紹介