金融業者にして稀代の詐欺師メルモットは、得体の知れない鉄道建設を名目として、ロンドンに重役会を設置。大衆の投機熱を煽って、株価を浮揚させ、濡れ手で粟の利益をつかむ。一人娘のマリーは父が決めた侯爵の長男ニダーデイル卿との結婚を拒否、文なしの准男爵とニューヨークへ駆け落ちを試みるが…

目 　次

主要な作中人物　

第一章　三人の編集者

第二章　カーベリー家

第三章　ベアガーデン　

第四章　マダム・メルモットの舞踏会　

第五章　舞踏会のあと

第六章　ロジャー・カーベリーとポール・モンタギュー　

第七章　助言者

第八章　恋に悩む

第九章　ヴェラクルスへの大鉄道

第十章　フィスカー氏の成功

第十一章　自宅のカーベリー令夫人　

第十二章　母の家のサー・フィーリックス

第十三章　ロングスタッフ家　

第十四章　カーベリー・マナー　

第十五章　「私が彼の母であることを覚えておいてほしいです」　

第十六章　主教と司祭

第十七章　マリー・メルモットが愛の話を聞く

第十八章　ルビー・ラッグルズが愛の話を聞く

第十九章　ヘッタ・カーベリーが愛の話を聞く

第二十章　レディー・ポモーナのディナー・パーティー　

第二十一章　みんなあの人たちのところへ行きますね　

第二十二章　ニダーデイル卿の道徳心

第二十三章　「そうです。――ぼくは准男爵です」

第二十四章　マイルズ・グレンドールの勝利　

第二十五章　グローヴナー・スクエアにて　

第二十六章　ハートル夫人

第二十七章　ハートル夫人が芝居に行く

第二十八章　ドリー・ロングスタッフがシティに入る　

第二十九章　ミス・メルモットの勇気　

第三十章　メルモット氏の約束

第三十一章　ブラウン氏は決意した　

第三十二章　モノグラム令夫人　

第三十三章　ジョン・クラム　

第三十四章　ルビー・ラッグルズが祖父に従う　

第三十五章　メルモットの栄華

第三十六章　ブラウン氏の危機　

第三十七章　重役会室　

第三十八章　ポール・モンタギューの難儀　

第三十九章　「私は彼を愛しています」　

第四十章　「満場一致がこういう事業では肝要だ」　

第四十一章　準備万端　

第四十二章　用意は十分でできますか？

第四十三章　シティ・ロード

第四十四章　次の選挙　

第四十五章　メルモット氏は時間に追われる　

第四十六章　ロジャー・カーベリーと二人の友　

第四十七章　ローストフトのハートル夫人

第四十八章　囚われの身となったルビー

第四十九章　サー・フィーリックスが準備を整える　

第五十章　リバプールへの旅