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好評既刊

人間関係から読み解く文学 -危難のときの人間関係-日本人間関係学会・文学と人間関係部会

  • 074 人間関係から読み解く文学
  • ISBN 978-4-87571-074-5
    書籍コード 74
    判型 4/6版 上製本
    頁数 228
    定価 2,640円(税込)

東西の文学作品を通じて、先人達の多様な危難の時の向かい合い方、克服の経過を考察する。

目次


第一部 危難の時の人間関係 


第一章

ジャック・ロンドン『荒野の呼び声』にみる「危難の時の人間関係」  川村幸夫

はじめに

一 反ソーシャル・ダーウィニズム

二 人と人、犬と犬、そして、犬と人

三 服従と信頼

四 天賦の才と経験による進歩

五 原始の世界へ

作者紹介と作品概略


第二章

J・D・サリンジャー「笑い男」にみる成熟と苦悩  冨樫壮央

  ――自我受容と固定観念からの脱却――

はじめに

一 世界恐慌とアメリカ社会

二 サリンジャーのアイデンティティと家系

三 自我受容と固定観念からの脱却

(1)アメリカ的「無垢」と「成熟」(2)ジョン・ゲザツキーのコンプレックスと深層心理)(3)メアリー・ハドソンの登場にみるジョン・ゲザツキーの変容(4 )昇華の挫折と笑い男の死の相関性

むすび

作者紹介と作品概略


第三章 ハインリヒ・フォン・クライスト『チリの地震』の二人の主人公  今村 武

一 多様なアプローチ

二 サンチャゴとリスボンの大地震

三 先鋭化する対立関係

四 チリの地震の前と後

結語

作者紹介と作品概略


第二部 文学における人間関係の諸相


第四章 ソポクレス『オイディプス王』――ジクムント・フロイトの読解――  佐藤朋子

はじめに

一 ソポクレスの『オイディプス王』とその受容

二 『オイディプス王』を読むフロイト

三 不安、あるいは迫り来る危難の予期

むすび

作者紹介と作品概略


第五章 アメリカ精神史の雛形

――ジョン・ウィンスロップ、サミュエル・ハートリブ、ジョン・ウィンスロップ・ジュニア――  佐藤憲一

一  はじめに

二 サミュエル・ハートリブ、ユートピア、アメリカ

三 「マカリア」をニューイングランドに

四 アメリカ精神史││知られざる起源

作者紹介と作品概略


第六章 〈ヒルクレストの娘たち〉四部作にみる家と人と庭  西村醇子

序 サマセット地方の家

一 『丘の家のセーラ』

(1 )不安定な状況(2 )守るべき場所(3 )鍵のかかった庭(4 )試練をへて

二 『フランセスの青春』

(1 )フランセスの立場(2 )パーセル家の立場(3 )庭と自然(クォントック丘陵)(4 )フランセスとガブリエル

三 『海を渡るジュリア』と『グウェンの旅だち』

(1 )病院のスケッチ(2 )一九三〇年のジュリア(3 )グウェンと蘭(4 )ドイツへ

結語 ヒルクレスト再び

作者紹介と作品概略


第七章 思春期に見る世界?内? 存在の成立   

――岡 真史『ぼくは十二歳』を事例としつつ、サルトルの現象学的存在論を導きの糸として  加藤誠之

一 はじめに――世界 ? 内 ? 存在に関するサルトルの思索――

二 岡真史『ぼくは十二歳』について

三 思春期の子どもたちの自我体験(その1 )――自己と世界との分離

(1 )自己と世界との分離を契機とする生命力の枯渇

四 思春期の子どもたちの自我体験(その2 )――自己と自己との分離

(1 )自我体験を契機とする自己と自己との分離――反省的意識の成立(2 )反省的意識の成立を契

機とする時間的存在としての自覚(3 )時間的存在としての自覚を契機とする死についての意識

五 おわりに――思春期の子どもたちにとっての性愛的関係の重要性

作者紹介と作品概略

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