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人間関係から読み解く文学
―危難の時の人間関係
日本人間関係学会・文学と人間関係部会

東西の文学作品を通じて、先人達の多様な危難の時の向かい合い方、克服の経過を考察する。

ISBN 978-4-87571-074-5
判 型 4/6版 上製本
頁数 228ページ
定 価 2,592円(税込)
刊行年 2014年2月



目次

第一部 危難の時の人間関係 

第一章
ジャック・ロンドン『荒野の呼び声』にみる「危難の時の人間関係」  川村幸夫
はじめに
一 反ソーシャル・ダーウィニズム
二 人と人、犬と犬、そして、犬と人
三 服従と信頼
四 天賦の才と経験による進歩
五 原始の世界へ
作者紹介と作品概略

第二章
J・D・サリンジャー「笑い男」にみる成熟と苦悩  冨樫壮央
  ――自我受容と固定観念からの脱却――
はじめに
一 世界恐慌とアメリカ社会
二 サリンジャーのアイデンティティと家系
三 自我受容と固定観念からの脱却
(1)アメリカ的「無垢」と「成熟」(2)ジョン・ゲザツキーのコンプレックスと深層心理)(3)メアリー・ハドソンの登場にみるジョン・ゲザツキーの変容(4 )昇華の挫折と笑い男の死の相関性
むすび
作者紹介と作品概略

第三章 ハインリヒ・フォン・クライスト『チリの地震』の二人の主人公  今村 武
一 多様なアプローチ
二 サンチャゴとリスボンの大地震
三 先鋭化する対立関係
四 チリの地震の前と後
結語
作者紹介と作品概略

第二部 文学における人間関係の諸相

第四章 ソポクレス『オイディプス王』――ジクムント・フロイトの読解――  佐藤朋子
はじめに
一 ソポクレスの『オイディプス王』とその受容
二 『オイディプス王』を読むフロイト
三 不安、あるいは迫り来る危難の予期
むすび
作者紹介と作品概略

第五章 アメリカ精神史の雛形
――ジョン・ウィンスロップ、サミュエル・ハートリブ、ジョン・ウィンスロップ・ジュニア――  佐藤憲一
一  はじめに
二 サミュエル・ハートリブ、ユートピア、アメリカ
三 「マカリア」をニューイングランドに
四 アメリカ精神史││知られざる起源
作者紹介と作品概略

第六章 〈ヒルクレストの娘たち〉四部作にみる家と人と庭  西村醇子
序 サマセット地方の家
一 『丘の家のセーラ』
(1 )不安定な状況(2 )守るべき場所(3 )鍵のかかった庭(4 )試練をへて
二 『フランセスの青春』
(1 )フランセスの立場(2 )パーセル家の立場(3 )庭と自然(クォントック丘陵)(4 )フランセスとガブリエル
三 『海を渡るジュリア』と『グウェンの旅だち』
(1 )病院のスケッチ(2 )一九三〇年のジュリア(3 )グウェンと蘭(4 )ドイツへ
結語 ヒルクレスト再び
作者紹介と作品概略

第七章 思春期に見る世界–内– 存在の成立   
――岡 真史『ぼくは十二歳』を事例としつつ、サルトルの現象学的存在論を導きの糸として  加藤誠之
一 はじめに――世界 – 内 – 存在に関するサルトルの思索――
二 岡真史『ぼくは十二歳』について
三 思春期の子どもたちの自我体験(その1 )――自己と世界との分離
(1 )自己と世界との分離を契機とする生命力の枯渇
四 思春期の子どもたちの自我体験(その2 )――自己と自己との分離
(1 )自我体験を契機とする自己と自己との分離――反省的意識の成立(2 )反省的意識の成立を契
機とする時間的存在としての自覚(3 )時間的存在としての自覚を契機とする死についての意識
五 おわりに――思春期の子どもたちにとっての性愛的関係の重要性
作者紹介と作品概略